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中身のわからない重要なものが入った箱を「ブラックボックス」といいますが、この場合の「黒」は「見えない」ということをあらわしているのに加え、「黒」のイメージである「不安」「神秘的」といったものを助長しています。単に見えないだけでなく、見えないことに対する脅威をも感じてしまうものです。 航空機に搭載された「ブラックボックス」は、フライトレコーダーとコックピットボイスレコーダーの別名で、航空機事故があった場合、のちに回収されます。 コックピットの音声や飛行状況を知ることは、事故原因の究明に役立つことが多いため、本体は墜落に伴う衝撃に耐えられるように高い衝撃性、耐熱性、耐水性を持っています。摂氏1100度の火に対しても一時間耐えられるということです。 ★この「ブラックボックス」、名前に反して外見は「黒」ではなく、鮮やかな蛍光塗料を塗った「オレンジ色」をしていますが、それは容易に発見できるように誘目性の高い色を使っているからです。 「オレンジ」ならば、飛行機の部品と混同することも少ないからです。 実際、大きな事故が起きても回収できなかったことはほとんどなく、位置を知らせてくれる発信機が搭載されているものもあるようです。 「ブラック」という中身が見えないイメージとは対照的に、とてもわかりやすい外装をしているのが興味深いです。 |
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