日常生活の何気ない習慣や出来事を見渡すと、さまざまな素朴で不思議な疑問が起こり、「なぜ、どうして?」と。その謎を解き明かします

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緑色なのにどうして「青信号」と呼ぶの?


★ 当初は「緑信号」だった?

子供の頃に「青信号って緑色じゃん!」なんて思っていた人、少なくないと思います。

日本で最初に自動式信号機が設置されたのは1930年。場所は東京の日比谷交差点でした。この信号はアメリカから輸入されたもので、今と同じく赤、黄、緑のライトが並んでいました。この頃の交通に関する法令には「緑信号」と書かれていました。

つまり、設置当初は「緑信号」だったのです。

しかし、当時の新聞などでは「青信号」として報道され、緑信号という呼び方は定着せず、1947年には法令上も「青信号」と書かれるようになりました。

ちなみに信号の色には国際的な基準が定められていますが、日本の信号の「緑」はその中でも青寄りの光源です。

★ 古代日本では緑も青に含まれていた

ではなぜ、緑色の信号が青信号として受け入れられたのでしょうか。

日本で古くから使われている大和言葉では、「赤、青、白、黒」の4色が基本となる色でした。この青は、今でいう青と緑色の両方を表していました。

考えてみると、日本語では緑色の野菜を「青菜」、幹が緑色の竹を「青竹」と呼びます。緑色の葉や草木が生い茂っている様子を「青々としている」などと表現をしますと、あの「青汁」も緑色です。

近年は明確に青と緑色を区別して呼ぶ人も多いと思いますが、少し前までは緑色の信号を青信号と呼んで定着させることに違和感はなかったのです。






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