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病院といえば「白」というイメージを持つ人が多いでしょうが、白衣の医師に看護士、そして白い壁に白いベッドが定番のはずです。 ですが、手術する医師は、白衣を着ずに「緑」「青」の手術着をきています。手術室の床も「緑」や「青」となっています。不思議だとは思いませんか。 昔は手術室も「白」で統一されていましたが、手術中に白い壁に黒いシミのようなものが見えて、医師は目が疲れてしまい手術がやりにくかったそうです。これは血液を長時間見ていると、「赤」の残像が壁に見えてしまうということのようです。 そこで、「緑」の手術着、床、壁、リネンなどを採用することで、「赤」を際立たせて見やすくすることと、「緑」の効果で目の負担を軽減させようとしました。 ところが今度は、手術をしているところが見えにくくなってしまったということです。濃い緑の床や緑の手術着を見ていると、反対色である赤い残像を生んでしまうこととなり、結果的に赤いメガネをかけた状態で手術をするところを見るような状態になります。 「赤」を見やすくしようとしたことで、結果的に見えにくくしてしまったのです。 ★そこで、現在では「緑」を淡くして、色相もやさしい「青緑」か「青系」になっていることが多いです。不安の絶頂にある患者さんにとって、青緑の壁が本当に良いのか、という視点から壁も「ベージュ」になっている病院もあります。 最近では、手術室も残像を生みにくく、目にもやさしい、そして患者さんにもやさしい色に変わってきているようです。 |
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