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【あ行】 ★悪逆無道 (あくぎゃくむどう) 人の道や道理に外れた、ひどい悪事を行うこと。人の道にそむいたひどい悪行のさま。 【類語】悪逆非道(あくぎゃくひどう) 極悪非道(ごくあつひどう) ★安車蒲輪 (あんしゃほりん) 老人をいたわり、大切にすること。 【説明】「安車」は座って乗れる車。昔、中国では、車は立って乗るものだったが、老人や子どものために、座って乗れるように作った車のこと。「蒲輪」は、振動やショックをやわらげるために、蒲の穂を巻いた車輪。 【出典】『漢書』 ★一挙一動 (いっきょいちどう) 一つひとつの動作や行動。ちょっとしたこまかな動作や振る舞いのこと。 【説明】手を挙げたり、体を動かしたりする意。 【類語】一挙手一投足(いっきょしゅいっとうそく) ★一張一弛 (いっちょういっし) ある時には締め、ある時には緩めること。また厳格にしたり、寛大にすること。 【説明】弓を強く張ることと、ゆるめること。周の文王が、弓を張ったりゆるめたりするように、人民に対して程よく接する政治を行ってという故事から。 【出典】『礼記』 ★慇懃無礼 (いんぎんぶれい) 丁重すぎてかえって無礼になること。また、表面はきわめて丁重だが、心の中では尊大であるさまが感じられること。 【類語】慇懃尾篭(いんぎんびろう) ★因循姑息 (いんじゅんこそく) 古いしきたりや習慣に従い、今までのやり方にこだわって改めようとしないこと。また消極的で決断力に欠け、ぐずぐずと一時逃れに終始すること。 【説明】「因」はよる、「循」は従うの意で、「因循」は既成のものによりかかること。「姑」はしばらく、「息」はひと息つくという意味。 ★隠忍自重 (いんにんじちょう) 堪えがたいところをじっと我慢して、軽々しく行動をしないこと。 【説明】「隠忍」は、苦しみを外に表さないで耐えること。 【反対語】軽挙妄動(けいきょもうどう) ★右顧左眄 (うこさべん) 右を見たり左を見たり、あちこちに気を使ってばかりいて、はっきりと決断しないこと。周囲の目や意見を気にしてばかりいる人のこと。 【説明】「顧」はかえりみる、「眄」は流し目で見ること。どちらも正面からしっかりと見据えないことから、自信がなく、ためらっていることを表す。 【類語】左顧右眄(さこうべん) 右顧左顧(うこさこ) ★郢書燕説 (えいしょえんせつ) 道理に合わないことをもっともらしく説明すること。 【説明】「郢」は楚の国の都。郢の人が燕の国の大臣に手紙を口述筆記している時、暗いので「燭を上げよ」と言った言葉をそのまま書いてしまった。燕の大臣はこれを読み、これは「賢人を登用せよ」という意味であるとこじつけて理解し、それを実践したところ国がよく治まったという故事から。 ★横行闊歩 (おうこうかっぽ) あたりかまわず、思いのままに大いばりで歩くこと。気儘に振舞うこと。 【説明】「横行」は、気儘に歩き回るという意。転じて自由に振舞うということ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【か行】 ★家鶏野鶩 (かけいやぼく) 古いもの、ありふれたものを遠ざけ、新しいものや珍しいものを好むたとえ。 【説明】家で飼っている鶏を嫌い、野性のアヒルを好む意。 ★我武者羅 (がむしゃら) 向こう見ずに、ひたすら突き進むこと。強引に行動すること。 ★気炎万丈 (きえんばんじょう) 他を圧倒するほど意気盛んなこと。活発に論議すること。 【説明】「気炎」は盛んな炎。「万丈」は非常に高いこと。「気炎」は「気焔」とも書く。 ★旗幟鮮明 (きしせんめい) 旗の色。旗印が鮮明だということから、主義主張や態度・立場などが明らかなさま。 ★気随気儘 (きずいきまま) 自分の思いのままに我がまま勝手に振舞うさま。 【説明】「気随」も「気儘」も、自分の思うままに振舞うこと。 ★窮鼠噛猫 (きゅうそごうびょう) 絶体絶命の状況では、弱い者でも意外な力を発揮して、強い者を苦しめることのたとえ。 【説明】追い詰められたネズミが猫を噛むことから。一般に「窮鼠、猫を噛む」という形で用いる。 【類語】窮鼠噛狸(きゅうそごうり) ★窮鳥入懐 (きゅうちょうにゅうかい) 追い詰められた者、助けを求めにきた者は、見殺しにできないというたとえ。 【説明】一般に「窮鳥、懐に入る」という形で用いる。 【出典】『顔氏家訓』 ★矯角殺牛 (きょうかくさつぎゅう) わずかな欠点を直そうとしたばかりに、全体を損なってしまうことのたとえ。 【説明】牛の角を矯正しようとして、牛を殺してしまった故事から。 【出典】『玄中記』 ★拱手傍観 (きょうしゅぼうかん) 手をこまねいて何もしないこと。ただそばで見ているだけで手を下さないこと。 【説明】「拱手」は両手を胸の前で合わせる中国の敬礼で、「こうしゅ」とも読む。 【類語】袖手傍観(しゅうしゅぼうかん) ★毀誉褒貶 (きよほうへん) ほめたり、悪口を言ったりすること。 【説明】「毀」「貶」はけなす、「誉」「褒」はほめるの意。 ★緊褌一番 (きんこんいちばん) 気持ちを大いに引き締めて、物事にあたること。 【説明】「堅褌」はふんどしを引き締めること。「一番」はここ一番の大事なときの意。 ★君子豹変 (くんしひょうへん) 君子のが自らの過ちをただちに改め、すばやく善に向かうこと。転じて、態度や思想が急に変わること。 【説明】豹のまだら模様にように鮮やかにはっきりと、君子は過ちを認め、善に向かう意。もとは良い意味だったが、今では変わり身の早さを悪い意味で表す場合にも用いる。 【出典】『易経』 ★軽挙妄動 (けいきょもうどう) 向こう見ずで、軽率な行いをすること。 【説明】「軽挙」は軽はずみな行動をすること、「妄動」は無分別な行動の意。 ★言行一致 (げんこういっち) 言ったことと、実際に行うことが同じであること。日ごろ、口にしていることを実践すること。 【反対語】言行相反(げんこうそうはん) ★乾坤一擲 (けんこんいってき) 運を天に任せて大勝負をすること。 【説明】天下をかけてサイコロを投げる意から。「乾坤」は天と地、「一擲」はいちど投げる意。 ★傲岸不遜 (ごうがんふそん) おごりたがぶった、思い上がった態度。謙虚さがなく、人を見下すような態度。 【説明】「傲」はおごる、「岸」は切りだった崖の意で、おごり高ぶったさまの意。「不遜」はへりくだらないこと。 【類語】傲岸無礼(ごうがんぶれい) 傲慢不遜(ごうまんふそん) ★厚顔無恥 (こうがんむち) 厚かましく、恥知らずなさま。他人の迷惑を考えることなく、自分都合だけで行動するさま。 【説明】「厚顔」は厚かましいの意。「無恥厚顔」とも言う。 ★巧言令色 (こうげんれいしょく) 相手の顔色を見て、うわべだけ愛想よく振る舞ったり、言葉巧みにこびへつらったりすること。 【説明】「巧言」は口先巧みな物言い、「令色」は愛想のよいとりつくろった顔の意。原典には「巧言令色鮮(すくな)し仁」とある。 【反対語】剛毅木訥(ぼうきぼくとつ) 【出典】『論語』 ★公平無私 (こうへいむし) 公平で少しも私心のないこと。判断が私心によって、一方に偏らないこと。 【類語】公明正大(こうめいせいだい) 【出典】「韓詩外伝」 ★公明正大 (こうめいせいだい) 心が潔癖で、公正に物事を行うこと。 【説明】「公明」は公平で隠し立てのないこと、「正大」は正しく堂々としていることの意。 【類語】公平無私(こうへいむし) ★狐疑逡巡 (こぎしゅんじゅん) 疑い深い狐のように、決心がつかずにぐすぐすしていること。 【説明】「逡巡」は後退りする、ためらうの意。 ★後生大事 (ごしょうだいじ) 非常に大切にすること。 【説明】もともとは仏教語で、来世の安楽を願って信心し、善行を積むこと。大切に保持していることを揶揄(やゆ)して用いることが多い。 ★誇大妄想 (こだいもうそう) 自分の現状を実際より過大に評価して、それを事実として確信すること。 【説明】「誇大」は大げさなこと。「妄想」は根拠のない正しくない想念の意。 【類語】針小棒大(しんしょうぼうだい) ★克己復礼 (こっきふくれい) 私情や私欲を抑えて、社会の規範や礼儀に従って行動すること。 【説明】訓読では「己(おのれ)に克ちて礼を復(ふ)む(実践する)」と読む。孔子が「仁」について弟子の顔淵(がんえん)に答えた言葉、「克己」は己の欲望に勝つこと、「復礼」は礼の道に従うこと。 【出典】『論語』 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【さ行】 ★思案投首 (しあんなげくび) 名案が浮かばず、困り切って首を傾けている状態。 【説明】「投首」は首を傾けたり、前に投げ出すようにすること。 ★自画自賛 (じがじさん) 自分で自分をほめること。 【説明】自分で描いた絵に自分で「賛(絵画に書き添える詩や文章)」を書く意。賛は、他人に書いてもらうのが一般的。 【類語】手前味噌(てまえみそ) ★自家撞着 (じかどうちゃく) 同じ人の言動や文章が、前後で食い違い、矛盾していること。 【説明】「自家」は自分自身、「撞着」は突き当たる意。「着」は「著」とも書く。 【類語】自己矛盾(じこむじゅん) 【出典】『禅林類聚』 ★自己矛盾 (じこむじゅん) 自分の言動に論理の食い違いがあり、つじつまが合わないこと。 【類語】自家撞着(じかどうちゃく) ★志操堅固 (しそうけんご) 主義や考えを固く守って、何があっても変えないこと。 【説明】「志操」は志を守って変えない意志。 【類語】堅忍不抜(けんにんふばつ) 秋霜烈日(しゅうそうれつじつ) ★死中求活 (しちゅうきゅうかつ) 絶望的な状況の中で、必死に活路を探し求めること。 【説明】「死中」は死を待つしかないせっぱつまった状況。「求活」は活路・生き延びる道を探す意。訓読では「死中に活を求む」と読む。 ★実践躬行 (じっせんきゅうこう) 自分の力で実際行うこと。 【説明】「躬」は、自らの意。とくに高い目標や理念を掲げて実行する場合に用いる。 ★自暴自棄 (じぼうじき) 希望を失ってやけくそになり、投げやりな態度をとること。 【説明】「自暴」はろちゃくちゃな行動をとって自分の身を損なうこと、「自棄」は自分で自分を見捨ててすてばちになること。 【出典】『孟子』 ★遮二無二 (しゃにむに) 前後の見境なく、物事を強引に行うこと。むやみに。 【説明】「遮二」は二を断ち切り、「無二」は二がない意。当て字とする説もある。 【類語】我武者羅(がむしゃら) ★縦横無尽 (じゅうおうむじん) 自由自在に、思う存分、ものごとを行うさま。 【類語】縦横自在(じゅうおうじざい) 縦横無碍(じゅうおうむげ) ★自由闊達 (じゆうかったつ) 心が広くのびのびして、物事にこだわらないさま。 【説明】「闊達」は度量が広く、こせこせしない意。 【類語】天空快濶(てんくうかいかつ) ★終始一貫 (しゅうしいっかん) 最初から最後まで、主義主張や、言動が変わらないこと。 【説明】「一貫」はひとつのことを貫き通す意。 【類語】首尾一貫(しゅびいっかん) 徹頭徹尾(てっとうてつび) ★袖手傍観 (しゅうしゅぼうかん) 何もせずに、手をこまねいてそばで見ていること。 【説明】「袖手」は袖に手を入れる意。「傍観」はそばで見ていること。 【類語】拱手傍観(きょうしゅぼうかん) ★周章狼狽 (しゅうしょうろうばい) あわてふためき、うろたえること。 【説明】「周章」「狼狽」ともに、あわてる意。 【類語】右往左往(うおうさおう) 【反対語】泰然自若(たいぜんじじゃく) ★自由奔放 (じゆうほんぽう) 他社の思惑などまったく気にせずに、自分の思うままに振る舞うこと。やりたいことを、やりたいように行うさま。 【説明】「奔放」は勢いのあるさま。 【類語】不羈奔放(ふきほんぽう) ★熟慮断行 (じゅくりょだんこう) 時間をかけて十分考えた上で、思い切って実行すること。 【説明】「熟慮」は十分に考える、「断行」は思い切って行うという意味。 ★首鼠両端 (しゅそりょうたん) ぐすぐずと迷って、どちらか一方に決めかねているさま、日和見(ひよりみ)。 【説明】「首鼠」はネズミが穴から首を出してあたりをうかがっているさま、「両端」は両方の端の意。 【類語】優柔不断(ゆうじゅうふだん) 【出典】『史記』 ★首尾一貫 (しゅびいっかん) 最初から最後まで、主義主張や態度が変わることなく、ひと筋に貫かれていること。 【類語】終始一貫(しゅうしいっかん) 徹頭徹尾(てっとうてつび) ★初志貫徹 (しょしかんてつ) 最初に心に決めた志を、最後まで貫き通すこと。 ★思慮分別 (しりょふんべつ) 物事を注意深く考え、判断すること。 【説明】「分別」は道理や常識をふまえて判断すること。 【類語】熟慮断行(じゅくりょだんこう) 【反対語】軽挙妄動(けいきょもうどう) ★神出鬼没 (しんしゅつきぼつ) すばやく自在に、現れたり隠れたりすること。居場所が容易にわからないこと。 【説明】神鬼のように変幻自在に出没する意。 【類語】鬼出電入(きしゅつでんにゅう) ★神色自若 (しんしょくじじゃく) 大変な事態にあっても顔色ひとつ変えず、冷静で落ち着いているさま。 【説明】「神色」は精神と顔色。「自若」は平然と落ち着いているさま。 【類語】泰然自若(たいぜんじじゃく) 【出典】『晋書』 ★迅速果断 (じんそくかだん) 物事をすばやく決断し、実行すること。 【説明】「果断」は決断が速く、思い切って物事を行うさま。 ★正々堂々 (せいせいどうどう) 態度や手段が正しく、立派なさま。 【説明】「正正の旗、堂堂の陣」の略で、もともとは軍隊の陣容が正しく整い、意気盛んなさまの意。「堂堂」は立派でいかめしいこと。 【類語】公明正大(こうめいせいだい) 【出典】『孫子』 ★正当防衛 (せいとうぼうえい) 自分または他人が理不尽な攻撃を受けたとき、身を守るためにやむを得ず行う加害行為。不当な攻撃から身を守る行為。 【反対語】過剰防衛(かじょうぼうえい) ★是々非々 (ぜぜひひ) 正しく、公平に判断すること。 【説明】正しいこと(是)は正しい、正しくないこと(非)は正しくないと認める意。訓読では「是は是とし、非は非とす」と読む。 【出典】『荀子』 ★千思万考 (せんしばんこう) あれこれ念入りに思いをめぐらすこと。何度も繰り返し考えること。 【類語】千考万慮(せんしばんりょ) ★速戦即決 (そくせんそっけつ) 短時間のうちに、戦いの勝利をおさめようとすること。転じて、短時間で物事の決着をつけること。 ★即決即断 (そっけつそくだん) 決定や決断を、その場ですぐに決めること。 【類語】即断即決(そくだんそっけつ) 【反対語】優柔不断(ゆうじゅうふだん) ★率先垂範 (そっせんすいはん) 人の先に立って行動し、模範を示すこと。 【説明】「率先」は人の先に立つ意、「垂範」は模範を示す意。 【類語】率先躬行(そっせんきゅうこう) 率先励行(そっせんれいこう) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【た行】 ★大所高所 (たいしょこうしょ) 枝葉末節にとらわれない広い視野。大きな観点のこと。対極的に物事を見ること。 ★泰然自若 (たいぜんじじゃく) 落ち着いていて、どんな事態に直面しても動じないさま。 【説明】「泰然」は落ち着いているさま。「自若」は、慌てず動じないさま。 【類語】神色自若(しんしょくじじゃく) 【反対語】周章狼狽(しゅうしょうろうばい) ★大胆不敵 (だいたんふてき) 度業があって、物事を恐れず動じないさま。 【説明】「大胆」は度胸があること、「不敵」は敵を敵とも思わない意。 ★単刀直入 (たんとうちょくにゅう) 前置きなしに、いきなり本題に入ること。 【説明】一本の刀だけを持って、真正面から敵陣に切り込む意から。 ★直情径行 (ちょくじょうけいこう) 自分の感情のおもむくままに行動すること。 【説明】「直情」はありのままの感情、「径行」はただちに行う意。 【類語】猪突猛進(ちょとつもうしん) 【出典】『礼記』 ★猪突猛進 (ちょとつもうしん) 向こう見ずに、非常な勢いで突き進むこと。 【説明】イノシシのようにまっすぐ突き進むことのたとえ。 【類語】直情径行(ちょくじょうけいこう) ★沈思黙考 (ちんしもっこう) 沈黙して、深く静かに考えること。黙ってじっくり考えるさま。 【類語】沈思凝想(ちんしぎょうそう) ★徹頭徹尾 (てっとうてつび) 最初から最後まで。 【説明】「徹」は突き進む意。あくまで、決しての意にも使う。 【類語】終始一貫(しゅうしいっかん) 首尾一貫(しゅびいっかん) ★電光石火 (でんこうせっか) 否妻や火打石の火のように、非常に短い時間のたとえ。また、動きが非常に敏速なことのたとえ。 ★道聴塗説 (どうちょうとせつ) 道で聞いた話を、路上で得意そうに人に話すこと。人の話を聞いても、しっかり自分のものにしないこと。根拠のない噂話。 【説明】「塗」は道の意で、訓読では「道に聴きて塗(みち)に説く」と読む。 【出典】『論語』 ★東奔西走 (とうほんせいそう) 東へ西へ、あちこち忙しく走り回ること。 【類語】南船北馬(なんせんほくば) ★独断専行 (どくだんせんこう) 自分ひとりの判断で、勝手に行動すること。 ★独立独歩 (どくりつどっぽ) 他人の助けを借りず、自分の力で信じる道を行くこと。 【類語】独立独行(どくりつどっこう) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【な行】 ★南船北馬 (なんせんほくば) あちこち忙しく旅行すること。 【類語】東奔西走(とうほんせいそう) 【出典】「淮南子」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【は行】 ★破顔一笑 (はがんいっしょう) 顔をほころばせ、にっこり微笑むこと。 ★馬耳東風 (ばじとうふう) 他人の意見や批評を気にかけず、聞き流すこと。 【説明】人が心地よいと感じる東風(春風)が吹いても、馬は何も感じないように見えることから。 ★不羈奔放 (ふきほんぽう) 何ものにも束縛されず、思うままに振る舞うこと。 【説明】「不羈」はつながれていない意。 ★不言実行 (ふげんじっこう) あれこれ理屈を言わず、なすべきことを黙って実行すること。 【類語】訥言実行(とつげんじっこう) ★不偏不党 (ふへんふとう) どの主義、党派にも加わらず、公正中立を守ること。 【類語】無偏無党(むへんむとう) ★付和雷同 (ふわらいどう) 自分の主義、主張がなく、他人の言動にすぐ同調すること。 【説明】「付和」は他人の意見に簡単に賛成する意で、「附和」とも書く。「雷同」は雷が応じて響くように、他人の意見に同調する意。 ★平身低頭 (へいしんていとう) 体をかがめ、頭を低くたれて恐縮すること。また、ひたすらあやまること。 【説明】「低頭平身」とも言う。 ★変幻自在 (へんげんじざい) 現れたり消えたり、思いのままに変化するさま。変化が自由自在なさま。 【説明】「変幻」は幻のように素早く変化する意。 【類語】千変万化(せんぺんばんか) 変幻出没(へんげんしゅつぼつ) ★放歌高吟 (ほうかこうぎん) 大きな声で歌ったり、詩を吟じたりすること。 【類語】高歌放吟(こうかほうぎん) ★判官贔屓 (ほうがんびいき) 弱い立場のほうに味方したり、応援したりすること。 【説明】「判官」は役職名で、ここでは源義経(みなもとのよしつね)のこと。兄の頼朝によって滅ぼされた義経に人々が同情したことから。「はんがんびいき」とも読む。 ★暴虎馮河 (ぼうこひょうが) 血気にはやって、無謀な行動をすることのたとえ。 【説明】虎に素手で立ち向かい、黄河を歩いてわたる意から。 【出典】『論語』 ★傍若無人 (ぼうじゃくぶじん) 人前をはばからず、なんの遠慮もなく勝手に振舞うさま。 【説明】訓読では「傍(かたわ)らに人無きが若(ごと)し」と読む。 【類語】眼中無人(がんちゅうむじん) 【出典】『史記』 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【ま行】 ★無理往生 (むりおうじょう) 無理に相手に承知させること。 【説明】「往生」はもともと「圧伏」と書き、人を脅して無理に書かせた文章のこと。 【類語】無理無体(むりむたい) ★無理無体 (むりむたい) 相手のことなどかまわず、道理にかなっていないことを無理に押し通すこと。 【説明】「無理」「無体」ともに、道理をわきまえず強引に行うこと。 【類語】無理難題(むりなんだい) 無理往生(むりおうじょう) ★面従腹背 (めんじゅうふくはい) うわべは服従しているように見せかけ、心の中では反抗していること。 【説明】表面で従い、腹の中で背く意から。 【類語】面従後言(めんじゅうこうげん) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【や行】 ★夜郎自大 (やろうじだい) 自分の力量を知らないで、尊大な態度をとること。ひとりよがりに威張ること。 【説明】中国漢王朝の大きさを知らない夜郎という小国の王が、漢の使者に「わが国と漢はどちらが大きいか」と尋ねたという故事から。 【出典】『史記』 ★唯我独尊 (ゆいがどくそん) この世で、自分より偉いものはないと、うぬぼれること。 【説明】もともとは釈迦(しゃか)が誕生したときに七歩歩いて天地を指差し、「天上天下唯我独尊(この世で自分より尊いものはない)」と唱えたという故事から。 ★勇往邁進 (ゆうおうまいしん) 自分の目標に向かって、恐れることなく、ひたすら前進すること。 【類語】勇往猛進(ゆうおうもうしん) ★融通無碍 (ゆうずうむげ) 行動や考えが何ものにもとらわれず、自由でのびのびしているさま。 【説明】「融通」は滞りなく通じること。「無碍」は障害がない意。 【類語】融通自在(ゆうずうじざい) ★勇猛果断 (ゆうもうかだん) 勇気と決断力があり、思い切って物事を行うこと。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【ら行】 ★落花狼藉 (らっかろうぜき) 物が散り乱れていること、また、女性に乱暴を働くこと。 【説明】花を乱れ散らす意から。「狼藉」は狼が寝ていた下草が乱れていることから、、物事が乱雑なこと。 【出典】『和漢朗詠集』 ★乱暴狼藉 (らんぼうろうぜき) 無法な振る舞い、粗野な行動をすること。暴れて他を侵すこと。 ★竜驤虎視 (りゅうじょうこし) 竜が天に昇り、虎がにらみすえるように意気盛んで世の中を威圧すること。 【説明】「驤」は躍り上がる意。「りょうじょうこし」とも読む。 【類語】竜驤虎歩(りゅうじょうこほ) 【出典】『蜀志』 ★流連荒亡 (りゅうれんこうぼう) 家にも帰らず、遊興などにふけること。 【説明】「流連」は家に帰るのも忘れて楽しみにふける意。「荒亡」は狩猟や遊興にふけること。 【出典】『孟子』 ★臨機応変 (りんきおうへん) その場その場で、状況に応じた適切な手段をとること。 【出典】『南史』 |
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