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感情・心境についての四字熟語




【あ行】

青息吐息 (あおいきといき)
困難なことや心配事が起きて、苦しさのあまり吐くため息。または、ため息が出るような状態。

安心立命 (あんしんりつめい)
天命には身を任せて、心を安らかに保ち、つまらぬことに動じないこと。どんな場所でも迷わず心が落ち着いていること。
【説明】もともとは儒教の言葉で、仏教では「あんじんりゅうめい」とも読む。
【類語】安心決定(あんじんけつじょう)
【出典】「景徳伝燈録」

遺憾千万 (いかんせんばん)
思い通りにいかず、非常に残念なこと。このうえなく、心残りなこと。
【説明】「千万」は程度がはなはだしいという意味の接尾語。
【類語】残念至極(ざんねんしごく)

意気軒昂 (いきけんこう)
意気込みが盛んなさま。威勢がよく元気なさま。
【類語】意気衝天(いきしょうてん)
【反対語】意気消沈(いきしょうちん)

意気衝天 (いきしょうてん)
意気込みが天を衝くほど盛んな様子。非常に元気なこと。
【類語】意気軒昂(いきけんこう)
【反対語】意気消沈(いきしょうちん)

意気揚々 (いきようよう)
気持ちが高揚して、いかにも誇らし気なさま。得意気な様子。
【類語】意気軒昂(いきけんこう)
【出典】『史記』

意識朦朧 (いしきもうろう)
意識がかすんで、はっきりしないさま。意識が不確かなこと。
【説明】「朦朧」は日の光が薄く、ほの暗いこと。

一日千秋 (いちじつせんしゅう)
一日会わないと千年も会わないように、とても長く感じられること。待ち焦がれるさま。待ち遠しく思う気持ち。
【説明】秋は季節の秋ではなく、年という意味。「いちにちせんしゅう」とも読む。
【類語】一日三秋(いちじつさんしゅう)
【出典】『詩経』

一喜一憂 (いっきいちゆう)
状況が変わるたびに、喜んだり心配したりして落ち着かないこと。
【類語】一憂一喜(いちゆういっき)
【出典】『道徳指帰論』

一顰一笑 (いっぴんいっしょう)
ちょっと顔をしかめたり、笑ったりすることで、相手に対する好悪の感情が顔に出る様子。
【説明】「顰」は顔をしかめること。

意馬心猿 (いばしんえん)
人の心というものは、欲望や欲情、煩悩のために抑えがたいものであるということ。
【説明】「意」も「心」も、人の心の意。走り回る馬や騒ぎ立てる猿が抑えられないように、人の心の乱れも抑えられないものだということ。

羽化登仙 (うかとうせん)
俗世間のわずらわしさを忘れて、すべてに自由な心地よい境地になるたとえ。
【説明】羽が生えて仙人となり、天にのぼるという意味から、酒に酔ったりして、天にものぼるような良い気分になることのたとえ。

有頂天外 (うちょうてんがい)
有頂天より、外に出るということから、このうえなく有頂天になること。喜びのあまりわれを忘れるさま。
【説明】「有頂天」とは、仏教でいう三界(さんがい)の最上位の天で、ここまでのぼりつめて大喜びをし、無我夢中になること。「有頂天外」とは、この有頂天をさらに強めた言葉。

雲煙過眼 (うんえんかがん)
雲やかすみが、目の前を過ぎ去ってしまったら心には残らないように、物事に深く執着しないこと。
【説明】「雲煙」は雲と煙。転じて雲とかすみ。消えやすいもののたとえ。「雲烟」とも書く。

越鳥南枝 (えっちょうなんし)
遠くに離れていても、故郷を思い、親を慕う気持ちが強いことのたとえ。
【説明】南の越の国から飛んできた鳥は、故郷の方角の南側に巣を作るという意味。「越鳥南枝に巣くい、胡馬(こば)北風に依(よ)る」という詩の一節から出た言葉。

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【か行】

家書万金 (かしょばんきん)
故郷を離れていると、家族からの手紙が何よりもうれしいということ。
【説明】「家書万金に抵(あた)る」の略。
【出典】杜甫『春望』

隔靴掻痒 (かっかそうよう)
靴を履いた上すら痒(かゆ)いところを掻(か)いても、もどかしくて痒みがおさまらないように、はがゆくじれったいこと。物事が思い通りにいかなくてもどかしいことのたとえ。
【説明】訓読では「靴を隔てて痒きを掻く」と読む。
【類語】隔靴爬痒(かっかはよう)

感慨無量 (かんがいむりょう)
言葉では言い尽くせないほど、深く感じ入るさま。
【説明】「感無量」に同じ。

歓天喜地 (かんてんきち)
天に向かって歓び、地に対して喜ぶということから、大変な喜びようのたとえ。
【類語】欣喜雀躍(きんきじゃくやく) 狂喜乱舞(きょうきらんぶ)

歓楽哀情 (かんらくあいじょう)
あまり遊びすぎてうつつを抜かしていると、かえって哀しくなってくるものだということ。
【説明】「歓楽極まりて哀情多し」と言い、歓楽が頂点に達したときには、もう悲しみがわき始めているということ。

疑心暗鬼 (ぎしんあんき)
心に疑いを抱いていると、なんでもないことでも恐ろしいものに見えたり、ささいなことに不安を覚えたりすること。
【説明】「疑心、暗鬼を生ず」の略。

喜怒哀楽 (きどあいらく)
人間の喜び、怒り、哀しみ、楽しみの四つの情。さまざまな感情。
【出典】『中庸』

興味索然 (きょうみさくぜん)
興味がなくなっていくさま。興味が失せていくさま。
【説明】「索然」は、尽きてなくなってしまうさま。
【反対語】興味津津(きょうみしんしん)

興味津々 (きょうみしんしん)
非常に興味深いこと。興味が尽きないさま。
【説明】「津津」は、あとからあとから湧き出る意。
【反対語】興味索然(きょうみさくぜん)

跼天蹐地 (きょくてんせきち)
世間をはばかり、肩身を狭くして暮らすこと。恐れおののき、びくびくすること。
【説明】「跼」は身を屈める、「蹐」は抜き足差し足でそっと歩く意。天は高いのに身をかがめ、地は堅いのにそっと歩くことから。訓読では「天に跼(せぐくま」り、地に蹐(ぬきあし)す」と読む。
【出典】『詩経』

虚心坦懐 (きょしんたんかい)
心になんのわだかまりもなく、気持ちがさっぱりとしていること。平穏で公正な心。
【説明】「虚心」とはわだかまりがなく、ありのままを素直に受け入れられる心のありよう。「坦懐」は心が穏やかでさっぱりしているさま。
【類語】虚心平意(きょしんへいい) 明鏡止水(めいきょうしすい)

浩然之気 (こうぜんのき)
自分が正しい行いをし、転地に恥じることがないときに感じる大きく強い道徳的精神。天使で、何事にもこだわらないゆったりとした心。
【説明】「浩然」は、広くゆったりとしたさま。
【類語】正大之気(せいだいのき)
【出典】『孟子』

胡馬北風 (こばほくふう)
故郷への思いが忘れがたいことのたとえ。
【説明】北方産の馬(胡馬)は、北風が吹くたびにその方角へ身を寄せて懐かしむ意。「胡馬、北風に依(よ)る」「胡馬、北風にいななく」の略。
【類語】越鳥南枝(えっちょうなんし)
【出典】『文選』



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【さ行】

残念無念 (ざんねんむねん)
満足がいかなくて、非常に悔しく思うさま。
【説明】「残念」「無念」ともに悔しいの意。
【類語】無念至極(むねんしごく) 残念至極(ざんねんしごく)

精神一到 (せいしんいっとう)
精神をひとつの物事にしゅうちゅうすること。全精神を集中してのぞめば、どんなことでも成し遂げられるということ。
【説明】「精神一到、何事か成らざらん」の略。
【類語】精神統一(せいしんとういつ)
【出典】『朱子語類』

誠心誠意 (せいしんせいい)
うそ偽りのない、純真な真心。
【説明】「誠心」「誠意」ともに、真心の意。打算的な考えを持たず、相手の立場に立って、真心をこめて接する心のこと。

切磋琢磨 (せっさたくま)
学問や人徳の向上に励むこと。仲間同士が競い合い、励まし合って、ともに向上すること。
【説明】「切」は切る、「磋」はあらく磨く、「琢」は形を整える、「磨」は磨く意。玉や石を磨き上げる意から。
【出典】『詩経』

惻隠之心 (そくいんのこころ)
憐れみや思いやりの心。
【説明】「惻」は憐れむ、「隠」は自らいたく感じる意。
【出典】『孟子』

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【た行】

多情多恨 (たじょうたこん)
感じやすく、恨みや後悔、悲しみを深く感じること。
【説明】恋愛感情が豊かなさまにも用いる。
【類語】多情多感(たじょうたかん)

輾転反側 (てんてんはんそく)
何度も寝返りを打つこと。思い悩み、なかなか寝付かれないさま。
【説明】「輾転」「反側」ともに寝返りを打つ意。
【出典】『詩経』

怒髪衝天 (どはつしょうてん)
髪の毛が逆立つほど、激しく怒ること。
【説明】訓読では「怒髪、天を衝く」と読む。
【類語】怒髪衝冠(どはつしょうかん)
【出典】『史記』

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【は行】

半信半疑 (はんしんはんぎ)
半ば信じ、半ば疑っている上体。うそか本当か、判断に迷っているさま。

被害妄想 (ひがいもうそう)
他人から危害を加えられると思い込む。ありもしない危害を受けていると思い込むこと。
【説明】「妄想」はもともと仏教語で、迷いやよこしまな思いの意。

悲歌慷慨 (ひかこうがい)
悲しい歌を歌い、世の中の乱れや自分の不運を嘆くこと。
【説明】「慷慨」は憤り嘆く意。
【類語】悲憤慷慨(ひふんこうがい)
【出典】『史記』

髀肉之嘆 (ひにくのたん)
実力を発揮する機会が来ないのを嘆くこと。
【説明】「脾肉」はももの肉の意。中国三国時代、戦場で馬に乗って活躍する機会がないために、ももに贅肉がついてしまったと、蜀の劉備(りゅうび)が嘆いたという故事から。
【出典】『蜀志』

悲憤慷慨 (ひふんこうがい)
社会の不正や自分の不運に対して憤り、嘆き悲しむこと。
【説明】「慷慨」は憤り嘆くの意。
【類語】悲歌慷慨(ひかこうがい)

風樹之嘆 (ふうじゅのたん)
親孝行したくても、すでに親が死んでしまっていてできないという嘆き。
【説明】「風樹」は風に揺れる木の意で、思い通りにいかないこと。「嘆」は「歎」とも書く。
【類語】風木之悲(ふうぼくのひ)

不倶戴天 (ふぐたいてん)
恨みや憎しみが深く、同じ天の下に生かしてはおけないということ。
【説明】訓読では「倶(とも)に天を戴(いただか)ず」と読む。「不倶戴天の敵」という形で用いることが多い。
【出典】『礼記』

法界悋気 (ほうかいりんき)
自分には無関係なことで、他人を嫉妬したり、ねたんだりすること。
【説明】「法界」は、仏教語で万物の意。「悋気」は嫉妬心のこと。

抱腹絶倒 (ほうふくぜっとう)
腹を抱えて大笑いすること。また、そのさま。
【説明】「抱腹」は「捧腹」とも書く。

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【ま行】

無我夢中 (むがむちゅう)
何かに熱中して我を忘れ、他をかえりみないこと。
【説明】「無我」はもともと仏教語で、自分への執着を超越した心のこと。
【類語】一心不乱(いっしんふらん)

無念無想 (むねんむそう)
心に浮かぶ雑念から離れ、無我の境地に入ること。何も考えない状態。

明鏡止水 (めいきょうしすい)
澄み切って落ち着いた心境のたとえ。
【説明】「明鏡」は一点のくもりもない鏡の意で、「めいけい」とも読む。「止水」は静かにたたえられた澄んだ水の意。
【出典】『荘子』

悶絶躄地 (もんぜつびゃくち)
苦痛に耐え切れず、悶え苦しんで転げまわること。非常な苦しみ、苦痛の形容。
【説明】「悶絶」は、悶え苦しんで気絶する意。「躄地」は足で立っていることができず、地を這うこと。訓読では「悶絶して地を躄(いざ)る」と読む。

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【や行】

余裕綽々 (よゆうしゃくしゃく)
落ち着いていて、ゆったりとしているさま。

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【ら行】

冷汗三斗 (れいかんさんと)
恐ろしい思いや恥ずかしい思いなどをして、冷や汗が流れること。
【説明】「斗」は容積の単位で、「一斗」は約18リットルだが、ここでは量が多い意。






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