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社会・政治・経済についての四字熟語




【あ行】

安寧秩序 (あんねいちつじょ)
世の中が平穏で、安全と秩序がきちんと保たれていること。
【説明】「安」も「寧」も、安らかという意味。

萎靡沈滞 (いびちんたい)
人の心や世の中が、新しいものを求める活気に欠け、進歩、発展する動きが見られないこと。
【説明】「萎靡」は、草木がしおれること。

易姓革命 (えきせいかくめい)
王朝が交代すること。天子の徳がなくなると人心が離れ、他の姓の徳のある者に天命が下って、新しい王朝に代わるという中国の政治思想。
【説明】王朝交代の際、王室の姓が変わることから。
【出典】『史記』

遠交近攻 (えんこうきんこう)
遠くの国と親しく交わり、近隣の国とは敵対して攻め入るという外交政策。
【説明】中国戦国時代、秦の范雎(はんしょ)が王に進言した戦略。

王道楽土 (おうどうらくど)
王道に基づいて治められている、平和で楽しい土地。
【説明】「王道」は、徳をもって国を治めることで、儒教で説かれている政治の理想の姿。

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【か行】

開物成務 (かいぶつせいむ)
人々の知識を開発して、事業を成し遂げること。
【説明】「物」は、物そのものではなく、人間を含む広い存在。「務」は事業の意で、「物を開き、務めを成す」と読む。「開成」は「開物政務」を略したもの。
【出典】『易経』

槐門棘路 (かいもんきょくろ)
国政をあずかる最高幹部のこと。
【説明】もともとは中国周代の三公と九卿のこと。朝廷の庭に植えた槐(エンジュ)の前に三公が座り、大臣の席の左右に棘(イバラ)を植えたことから。

苛政猛虎 (かせいもうこ)
厳しくむごい政治は人々にとって、虎に食われるより恐ろしいということ。
【説明】一般には「苛政は虎よりも猛(たけ)し」という形で用いられる。
【出典】『礼記』

苛斂誅求 (かれんちゅうきゅう)
税金などをきびしく取り立てること。また、そのように苛酷な政治。
【説明】「苛」はひどい、「斂」は搾り取るようにして集めること。「誅求」は責め求めるの意。

規矩準縄 (きくじゅんじょう)
物事や行為などの基準となるもの。
【説明】「規」はコンパス、「矩」は物差し・定規のこと。「準」は水平器。「縄」は墨縄のこと。「規矩」「準縄」ともに規則、法則の意で、同じような語を重ねて、意味を強めた言葉。
【出典】『孟子』

驚天動地 (きょうてんどうち)
世間をあっと驚かせること。世間を驚かせる事件、事故の形容。
【説明】「天を驚かし、地を動かす」の意。

狂瀾怒涛 (きょうらんどとう)
荒れ狂う大波のこと。物事がひどく乱れていることのたとえ。
【説明】「狂瀾」も「怒涛」も荒れ狂う大波の意。
【類語】疾風怒濤(しっぷうどとう)

玉石混交 (ぎょくせきこんこう)
すぐれたものと劣ったものが入り混じっているさま。
【説明】「玉石」は宝石と石ころの意。「混淆」は「混交」とも書く。
【類語】玉石同架(ぎょくせきどうか)
【出典】『抱朴子』

金甌無欠 (きんおうむけつ)
完全で欠点がないことのたとえ。転じて外国からの侵略を受けたことのない堅固な国家のこと。
【説明】「甌」は小さなかめのこと。「どこにも傷のない黄金のかめ」の意から。
【類語】完全無欠(かんぜんむけつ)
【出典】『南史』

群雄割拠 (ぐんゆうかっきょ)
多くの英雄が、各地に勢力を張り、互いに競い合うこと。転じて実力者たちが対抗し、競い合うこと。
【説明】「群雄」は多くの英雄や実力者。「割拠」はそれぞれ占有した土地を本拠に勢力を張ること。中国や日本の戦国時代などの状況を言う。
【類語】治乱興亡(ちらんこうぼう)

経世済民 (けいせいさいみん)
世の中をよく治めて、民の苦しみを救うこと。そのような立派な政治。
【説明】「経」は治める、「済」は救うの意。「経済」は「経世済民」を略した語。
【類語】経国済民(けいこくさいみん)

綱紀粛正 (こうきしゅくせい)
乱れた規律を正すこと。政治家や役人の態度を正し、内部を引き締めること。
【説明】「綱紀」は大きな綱と小さな綱の意から転じて、国を治める大法と細則のこと。

公序良俗 (こうじょりょうぞく)
公共の秩序と善良な風俗。
【説明】すべての法の基本理念で、法解釈や適用のひとつの基準となる。

鼓腹撃壌 (こふくげきじょう)
善政が行われ、人々が太平の世を楽しむさま。太平の世のたとえ。
【説明】古代中国、尭帝(ぎょうてい)の時、老人が腹鼓を打ち、地面をたたいて喜ぶ歌を歌ったという故事から。「腹を鼓し、壌(つち)を撃つ」と訓読する。
【類語】撃壌之歌(げきじょうのうた)
【出典】『十八史略』



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【さ行】

秋霜烈日 (しゅうそうれつじつ)
刑罰、権威、意志などが、きわめて厳しいことのたとえ。
【説明】秋の冷たい霜と、真夏の太陽の意で、どちらも草木を枯らすほど厳しいことから。
【類語】志操堅固(しそうけんご) 
【反対語】春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)

醇風美俗 (じゅんぷうびぞく)
人情が厚く、美しくすぐれた風俗や習慣。
【説明】「醇風」は人情の厚い風俗の意で「淳風」とも書く。「美俗」は美しい風俗の意。
【類語】良風美俗(りょうふうびぞく)

上意下達 (じょういかたつ)
上位の者の意志や考え、命令などを、下位の者に徹底させること。
【説明】「下達」は下位の者に届く意で「げだつ」とも読む。
【反対語】下位上達(かいじょうたつ)

人権蹂躙 (じんけんじゅうりん)
人間が本来持っている基本的な権利を踏みにじること。国家権力が憲法で保証されている国民の基本的人権を侵害すること。強い立場にある者が、弱い立場の者の人権を踏みにじること。
【説明】「蹂躙」は踏みにじる意。
【類語】人権侵害(じんけんしんがい)

震天動地 (しんてんどうち)
世間の人々を驚かす大事件の形容。天を震わせ、地を動かすほどの大音響や大騒動。
【類語】驚天動地(きょうてんどうち)

先憂後楽 (せんゆうこうらく)
為政者はまず国の前途を考え、民が楽しんだあとに自分が楽しむべきだということ。転じて、心配事や困難なことは先に片付け、そのあとで楽しむ意。また、苦労や困難のあとには安楽になれる意。
【出典】范仲滝『岳陽楼記』

千里同風 (せんりどうふう)
天下太平で、平和であること。
【説明】世の中が同じ状態であるさま。ある状態が国中に行き渡っているさまを言う語。世の中全体が乱れている場合に、用いることもある。

創業守成 (そうぎょうしゅせい)
新しく事業を始めることと、それを受け継ぎ守ること。また、新しく事業を起こすよりも、維持し、発展させるほうが難しいということ。
【説明】「創業は易く、守成は難し」の略。「守成」は事業を受け継ぎ、守っていく意。
【類語】創業守文(そうぎょうしゅぶん)
【出典】『貞観政要』

造反有利 (ぞうはんゆうり)
反逆には、道理があるということ。
【説明】「造反」は反逆、謀反(むほん)の意。毛沢東が革命戦争中に用いた語で、文化大革命のスローガンとなった。

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【た行】

大義名分 (たいぎめいぶん)
守るべき道理。ある行動の基準となる道理や理由。
【説明】「名分」は身分などに応じて、守るべきけじめの意。建前として掲げられた理由や目的をさして用いられる場合が多い。

大山鳴動 (たいざんめいどう)
はじめの騒ぎばかりが大きくて、結果は小さいことのたとえ。
【説明】「大山鳴動して鼠(ねずみ)一匹」という形で用いられる。「大山」は「太山」「泰山」とも書く。

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【な行】

内憂外患 (ないゆうがいかん)
国内の心配事と、外国との間のやっかいな事態。心配や苦労の種がつきないことのたとえ。
【出典】『春秋左氏伝』

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【は行】

八紘一宇 (はっこういちう)
全世界をひとつの家のようにまとめること。
【説明】「八紘」は、八方の隅の意で世界のすみずみまで、「宇」は家の意。第二次世界大戦で日本軍がスローガンに用いた語。
【出典】『日本書紀』

物情騒然 (ぶつじょうそうぜん)
世の中が落ち着かず、騒々しいようす。
【説明】「物情」は世の中のようすや人の心情の意。

焚書坑儒 (ふんしょこうじゅ)
学問。言論、思想などを弾圧すること。
【説明】中国・秦の始皇帝(しこうてい)が政治批判を抑えるために、一部の実用書を除いたすべての書物を燃やし、儒者を生き埋めにしたという故事から。
【出典】『史記』

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【ま行】

三日天下 (みっかてんか)
政権や実権を握っている期間が非常に短いことのたとえ。
【説明】織田信長を討って天下を取った明智光秀が、すぐさま豊臣秀吉に討たれたことから。「みっかでんか」とも読む。
【類語】三日大名(みっかだいみょう)

門戸開放 (もんこかいほう)
出入りを自由にすること。転じて、市場に制限を加えず、貿易など、諸外国の経済活動を自由化すること。

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【ら行】

利害得失 (りがいとくしつ)
利益と損失のこと。
【類語】利害得喪(りがいとくそう)

礼楽刑政 (れいがくけいせい)
古来、中国で国や社会の秩序を保つために欠かせないと考えられていた礼節、音楽、刑法、行政のこと。
【説明】中国では、これらを有効に用いれば、平和で秩序ある国が実現できると考えられてきた。
【出典】『礼記』






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