|
「いざ鎌倉」とは、何か急に異変が起こったときとか、一大事が生じたときに、真っ先に駆けつけるという強い気持ちをこめたものです。 鎌倉時代は、幕府に一大事が起きると、諸国の武士たちは鎌倉へ招集されたたため、武士は「いざ鎌倉」と馳せ参じなくてはならなかったことによります。 この言葉の由来は、謡曲「鉢木(はちのき)」から出たといわれています。 鎌倉に幕府があった頃、上野(こうずけ)の国(今の群馬県)佐野の里で、佐野源左衛門が、ある夜のこと、雪に悩む旅の僧を家に泊めていろいろともてなして話し込んでいたとき、旅の僧に「鎌倉に一大事が起こったなら、一番で駆けつける覚悟であると語ったという話が由来とされます。 実はこの旅の僧こそ、北条時頼だったそうで、鎌倉に戻って諸国の軍勢を召集したところ、佐野源左衛門は、あの夜で語っていた通り、真っ先にやせ馬に乗って駆けつけたということです。 |
||||
Copyright (C)2015. ことば・ことわざ・故事の語源やルーツを探ろう All rights reserved. |