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「食指が動く」とは、ものを欲しがったり、興味や関心を持ったり、食欲がおこるときなどに使われます。 「食指」とは「人差し指」のことを指しますが、なぜ、食指を動かすことがものを欲しがることになるのかは、次の故事からきているようです。 出典は、中国の史書『春秋』の注釈書『春秋左氏伝(しゅんじゅうさしでん)』の故事。 昔、中国の周の時代に宗という人がいました。この人は非常に縁起を担ぐ人で、自分の人差し指が動くとその日は必ずご馳走にありつけると信じていました。 あるとき父に会うために家を出たら、例の人差し指がピクピク動いたので、同行している者に「ご馳走にありつける前兆である」と言ったというものです。 このことから、うまいご馳走の食える前兆を「食指が動く」というようになり、それが転じて、すべて物を欲しがる心のあることを指すようになったようです。 |
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