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「沽券(こけん)にかかわる」とは、「そんな人を騙すようなことは、沽券にかかわるからできない」などと使いますが、人間の品位、体面、つまり面子(めんつ)またはプライドに差し障りがあるという意味です。 この「沽券」とは、古い言葉のひとつで、土地や家屋など売り渡し証文のことで、「売券」や「沽却状(こきゃくじょう)」とも言われます。 この沽券の価値いかんというところから転じて、その人の値打ちとか品位を意味するようになり、「だまっていては沽券にかかわる」などと広く使うようになったのだということです。 そこから、プライドにかかわることを「沽券にかかわる」、人の値打ちが下がることを「沽券が下がる」と言うようになったようです。 |
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