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「上司の逆鱗に触れて左遷されてしまった」などと使われますが、ご機嫌を損じたり、叱られることを意味します。 中国には、古くから竜にまつわる諺や言葉がたくさんありますが、この逆鱗もそのひとつで、「逆鱗」とは、竜のあごの下にある一枚の逆さまに生えた鱗(うろこ)のことです。 この鱗に触れると普段はおとなしい竜が怒り、必ず殺されるという伝説から、君主の怒りを買うことを「逆鱗に触れる」と言うようになったようです。 出典は「韓非子」の中の説難篇(ぜいなんへん)にあります。 それによると、「竜はおとなしい動物で、人も平気で乗ることができる。しかし、そののどの下には、直径1尺ほどの逆さに生えた鱗、つまり逆鱗が一枚だけある。もし人がそれに触れたりするとそのときは怒って人を殺してしまう」とあります。 このことから転じて、上司や先生など目上の人に逆らったり、社長のご機嫌を損じると、激しい怒りを買うということで、「逆鱗に触れる」が用いられるようになったようです。 |
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