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「あいつにお金の運用を任せていたら、いつの間にか上前をはねられていたよ」などと使われますが、預かりものや他人の利益の中から、一部を自分のものにするという意味です。 一説には「上前」は「上米(うはまい)」が転じた語といわれています。 昔、大阪の住吉神社へ寄進奉納させるため、住吉神社が年貢米を海路あるいは陸路で運ぶ者にかかわらず、年貢米から一定量の上米を神社へ奉納させていたことから、俗に上米取りといわれていました。 これは、俵などに入っていた米の上の部分を取っていたので、取られた側からしてみれば、「上米を取られた」と感じていたようです。その取られるがいつしか「はねる」に変わったといわれています。 同じような言葉で「頭をはねる」とか「ピンはねする」がありますが、この「撥ねる(はねる)」は、「他人のモノを一部かすめとる」という意味でもあります。 |
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