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「濡れ衣」とは、何の根拠もないのに、罪を着せられ責任を押し付けられること、無実の罪ということで使われます。 この語源については諸説があるようですが、ひとつには次のような説があります。 継母が、まま子の美しさを妬み、近くに住んでいた漁夫の濡れた衣服を娘の寝室に隠していて、娘が漁師と密通していることを継母が父に告げたために、父は怒って娘を追い出したということです。ここから濡れ衣を着せられたという言葉が出ています。 また一説では、奈良時代に行われていた神事裁判から出たという説があり、これは事件の当事者に日中濡れた着物を着せて、早く乾いたほうが、主張が正しいと判定したようです。 そして、不正をした悪いヤツほど、自分の着物を少しだけ濡らすように悪巧みをして、早く乾かしたようで、そのため、正しい人が罰せられたということです。 この故事から無罪であるのに濡れ衣を着せられて罰せられることを「濡れ衣を着せられた」というようになったということです。 |
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