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「台無し(だいなし)」とは、物事が駄目になることを意味します。 一説には、台は仏像の台座を指し、つまりハスの花の台座のことです。 仏像の威厳は、この台座があってこそ生まれ、保たれるというもの。そこで、台座のない仏像は面目丸つぶれとか、形をなさないということから、「台無し」の言葉が生まれたというものです。 もうひとつは、「題無し」で、江戸時代、素人芝居の茶番狂言がたいへん盛んで、この茶番劇を演じるときは、いう日前から題目が決められ、それに合わせて景品を用意し、当日その景品を使って話をするわけです。 ところがあるときの茶番で鹿子餅(かのこもち)を景品に用意するはずが整わなかったので、やむを得ず、切り餅で間に合わせて芝居を始めたものの、景品が変わったためさっぱり落ち着きません。 このため、せっかくの上演題目が駄目になり、趣向が「題無し」になったことから生じたとされる説もあるようです。 |
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