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「多岐亡羊(たきぼうよう)」とは、いくつもの方針があるため、どれを選ぶべきか迷ってしまうことのたとえで使われます。「岐」は、枝道・分かれ道のことで、「亡」は、逃げるという意味です。 中国の戦国時代、楊子(ようし)という学者がいました。あるとき、楊子の隣家で羊が一匹逃げ出したため、楊子の弟子たち大勢で追いかけましたが、分かれ道が多くて見失ってしまった。 楊子が帰ってきた弟子たちに「その羊はつかまったかい」と尋ねたところ、弟子は「分かれ道が多くて羊を見つけることはできませんでした」と答えたようです。 その返事を聞いた思想家・楊子は、学問の道もいろいろ分かれていて、いくら修行を重ねても、なかなか学問の真髄を会得するのは難しいものであると悲しんだということですが、この言葉はこの故事に由来します。 |
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