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「借金で首が回らず四苦八苦しているよ」などと使いますが、非常に苦労しているか、非常な苦境に立たされていることを意味します。 四苦八苦の語源は仏教語からきています。 原始仏教の経典「阿含経」に「生老病死(しょうろうびょうし)は世の常法」とあり、この生老病死を「四苦」といい、人間として逃れられない必然的な苦しみであるといっています。 この四苦に、さらにこれより深い複雑な苦しみとして、「愛別離苦(あいべつりく)」(愛する人と別れる苦しみ)、「怨憎会苦(おんぞうえく)」(怨み憎む人と出会う苦しみ)、「求不得苦(ぐふとっく)」(求めるものが得られない苦しみ)、「五陰盛苦(ごおんじょうく)」(存在を構成する物質的・精神的五つの要素に執着する苦しみ)の四苦を加えて八つの苦として示しています。 このように八苦は四苦と四苦をあわせたものであり、四苦と八苦で十二苦あるわけではありません。 |
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