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「さくら」と言えば、淡白な花の色といい、花の散りぎわの潔さといい、日本人の気性にピッタリしており、日本の国花として賞美されていますね。 同じサクラでも、客の購買意欲をそそるため、客のふりをして品物を褒めたり、高く買い物をする仲間のことを指すこともあります。 漢字で「偽客」と書くのは当て字で、露天商などの隠語から、明治時代以降に一般へ広まったようです。 どうしてテキヤ仲間の隠語に使われるようになったのかと言えば、パッとにぎやかにしておいて、パッと散るサクラの性質から出たのではないかと言われています。 また、一説では、江戸時代の花さかじいさんの物語の茶番劇で、あらかじめ三、四人の世話役が客席に座り、役者が灰をまくと同時に用意していたサクラの花をいっせいに上げ、頭にかざす仕組みになっていました。この脇役的な介添えをサクラという名称で呼ぶようになったというものです。 |
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