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「杞憂(きゆう)」とは、無用な心配をしたり、取り越し苦労をすることを意味します。 これは周時代の「列子」という本の「天瑞篇」に出てくる物語から出ています。 昔、中国に「杞」という国があり、そこに非常に心配性な男が住んでいました。 その男が、天が落ちてきたり、大地が崩れたりして、自分たちの住むところがなくなるのではないか、と心配のあまり、夜も眠れず食事も食べられなかったといいます。 友人からあれこれ諭されて、やっと安心してようやく安眠することができたといいます。 これが「杞人の憂」といわれる故事で、ここから、心配しなくてもすむのに、心配して取り越し苦労をするのを「杞憂」というようになったのだといわれています。 |
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