|
「岡惚れ(おかぼれ)」とは、親しくつき合ったこともなく、また気心も教養の程度も知れない相手を傍らから見ただけで惚れてしまうことです。あるいは他人の恋人など、決まった人がいる異性に対し密かに恋慕うことをいいます。 この「岡」の語源には二つあるようです。 ひとつは、岡は「岡場所」といって、一定の場所を指した言葉だとしています。岡場所というのは、昔、江戸の吉原遊郭に対して、官許でない深川あたりの遊び場などを「外(ほか)場所」または「お構い場所」と呼び、これが訛って「おか場所」となったので、「本物ではない」というようにことを意味したものだとしています。 別の説では、仏教用語で、吉原のようなところを苦海といいますが、これを吉原は公認されたところという意味から公海としゃれて、海に対する陸(おか)の意味だとしています。 どちらにしても、「岡」という言葉は第二義的な意味で使われていたようです。 |
||||
Copyright (C)2015. ことば・ことわざ・故事の語源やルーツを探ろう All rights reserved. |