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ギャンブルなどでお金を使い果たし、所持金がまったく無くなってしまったような時とか、泥棒に入られてお金をすべて盗まれてしまったようなときに、「おけらになる」というような言い方をします。 これは、もともとは博打の隠語からきているようです。 この「おけら」の語源には二つの説があり、昆虫の「おけら」だとする説と、植物の「おけら」だとする説です。 昆虫の「おけら」は、ケラ科に属し、地中に穴をあけて生息し夜間になると這い出て活動するという習性があります。 この「おけら」を正面から見ると、前足が短く手を上げて万歳をしているように見えるところから、「もう何も持っていませんよ」というお手上げ状態を示しており、窮地に陥ったことを表しています。 次は、植物の「おけら」からきているといった説であり、キク科に属し、山野や丘陵地に普通に見られる多年草の植物です。 この植物の根の皮を剥いで薬用にされていたため、それで皮を剥ぐということから「おけらになる」という言葉が生まれたようです。 どちらの説も、身ぐるみを剥がされたという点では一緒でありますが、昆虫の「おけら」のほうが、見た目にはリアルさがありますね。 |
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