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「浪人」とは主君のいない武士のことですが、現在では、大学の入学試験に落ちた高校卒業生や入社試験に不合格となって思うような職に就けなかった人たちのことも「浪人」といわれるようになっています。 この言葉は、相当古くからあり、本籍を持たずに諸国を流浪して歩く「公民の資格のない人」ということで、流浪人をいったようです。 これが鎌倉時代頃より、主君を失い、あるいは主君のもとを去るなどして家禄を失い、そして仕官ができずにいる武士の呼び名となり、室町時代から「牢人」とも書かれるようになったようです。 近世には、武士以外の者が職を失うことやその失業者も「浪人」というようになり、現代では、近世以降の意味から派生し、主に大学の入学試験に失敗した高校卒業生を「浪人」と呼んたせり、就職試験に失敗して次の就職先を見つける準備をしている人を「就職浪人」などと言ったりするようになりました。 |
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