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「稲妻(いなづま)」とは、空中電気の放電によってひらめく火花、つまり電光のことで、また別に「いなびかり」ともいいます。 「いなづま」は、漢字でかくときは「稲妻」と書きますが、もともとは「稲夫(いなづま)」と書くのが本当のようです。 秋になって稲が実を結ぶのは、おしべの花粉がめしべにつくためであることは常識ですが、古い時代にはそんなことは科学的に証明されていませんでした。 古代には稲は実をはらむから女性だと単純に考えていました。そのうち、電光の多い年は稲の実りが良好で豊作になることを知って、これはきっと男性の電光が毎夜のように稲に通うため、穂がはらむのだと信じるようになり、このことから電光のことを「稲夫(いなづま)」というようになったようです。 確かに電光が多い年は豊作になるといわれますが、これは雷雨をもたらすからにほかなりません。 |
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