|
「髀肉(ひにく)の嘆」とは出世したり手柄を立てるチャンスに恵まれないことを意味します。 三国志でお馴染みの劉備玄徳は常に戦いの日々を送っていましたが、劉表という人物に仕えるようになってから、戦いがなく平安になってしまったため、馬にもほとんど乗らなくなってしまいました。 あるとき劉表が悲しそうに涙を流していた劉備を見て、不思議に思って「どうしたのですか」と尋ねたのです。 そのとき劉備が「馬に乗らなくなったので、足の筋肉が落ちて、ぜい肉が付いた」と愚痴をこぼしたといった逸話がこの故事になったようです。 ここで「脾肉」とは内股の肉のことで、馬に乗らなくなった結果、そこに贅肉がついてしまい、つまり巧妙を立てる機会がないことを残念がることから、チャンスのない嘆きをいうようになったものです。 |
||||
Copyright (C)2015. ことば・ことわざ・故事の語源やルーツを探ろう All rights reserved. |