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インターネット上での取引が日常化し、銀行の窓口でお金を引き出すこと、あるいは、ATMを使うことすら少なくなったという人も多いかもしれません。それでも、今も普段の生活に銀行がなくてはならない存在であることは間違いないでしょう。 日本での銀行の起源は、江戸時代に活躍した両替商にたどり着きますが、銀行という名前で業務を始めたのは、明治維新からです。文明開化と並ぶ重要な政策課題だった近代産業育成の一環でした。 新しい産業には新たな名前が必要になりましたが、江戸時代の「○○両替商」では西洋風ではないからです。 ★日本銀行のホームページには、「米国の国立銀行法(『National Bank Act』の『Bank』を銀行と翻訳したことに始まります)とあります。 英語の「Bank」には「土手・堤防」の意味があり、これが転じて「お金を預ける」という意味になったという説があります。 では、Bankがどうして銀行になるのでしょうか。お金を預けるのならば、「金行」でも良かったはずです。 まず、後ろの字「行」から説明すると、中国語で商人組合を「行」ということから、「店」を「行」と呼ぶことにしたのです。 次に前の字の「銀」ですが、当初は、「金行」あるいは「金舗」「金司」という案が有力だったようですが、金だけでなく銀も扱う業務でもあり、結局は語呂のいい「銀行」を採用したということのようです。 もちろん、語呂がいいだけの由来ではちょっと納得しにくいでしょう。 名称決定の際に、参考にした清(中国)が銀本位制(通貨と銀の交換が保証される制度)だったこと、日本も金より銀の流通量が多かったことが名称の決定を左右したのでしょう。 |
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