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人は、なぜ、当たりそうもない宝くじを買うのでしょうか。 「夢を買う」と言ってしまえばそれまでですが、確率的には相当の低さです。 末等の300円なら10枚買えば必ず当たります。ですが、1等ともなれば当たる確率はジャンボ宝くじの場合は「1000万分の1」と言われています。 単純に考えれば、1000万枚買えば当たるわけですが、そのためには30億円の資金が必要になり、これだは、たとえ1等+前後賞で10億円当たったとしても、20億円の赤字になります。 私たちが人生で経験することで、これほど確率の低いものはあるでしょうか。 パチンコでフィーバーする確率は400分の1、裁判員に選ばれる確率が約5000分の1、交通事故で死ぬ確率が約1万分の1、とか言われています。 宝くじと同等の低さとなると、雷に当たる確率ぐらいなのかもしれません。 それほどの低さなのに、年末ともなると、「当たる!」と評判の宝くじ売り場に長蛇の行列までできます。なぜでしょう。 ★それは、心理学的には、「願望的思考」が働くからだといわれています。 願望的思考とは、「起こって欲しい」と願っている事象の生起確率は高く見積もり、逆に「起こって欲しくない」と思っている事象の生起確率は低く見積もる心理傾向を言います。 宝くじを買うときは、誰もが「当たるかも!」「グループ買いすればもしかしたら」と期待に胸を膨らませてしまうということです。だからこそ抽選日までは夢を見ていられるのです。もし1等が当たったら、あれを買おう、いや、堅実に貯金かなと妄想は膨らむばかりです。 ただそれも抽選日までのお楽しみで、抽選日を迎えてしまうと、大方の人の期待は一気にしぼむものです。 |
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