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夏バテ防止のために食べたい食品といえば、なんといってもウナギでしょう。 土用の丑の日にウナギを食べる習慣が出来上がったのは江戸時代のことで、平賀源内が、夏場にウナギを売りたいと考えたウナギ屋から相談されて、 「ウナギを食べれば夏バテ防止になると宣伝してみたら?」 と、入れ知恵をしたことがきっかけとなったようです。 これが大ヒットし、現在まで続いているということです。 こう聞くと、単なる宣伝のための思いつきのように思えますが、実はウナギは栄養価は夏場の対策としてはバッチリで、効果は抜群です。 肝臓に効果的なビタミンA、疲労回復のビタミンB1、若返り効果のビタミンE、肌をすべすべにするコラーゲンなどがたっぷり含まれています。 ここまで栄養満点なら、蒲焼や白焼きといった定番の食べ方ではなく、新鮮なものを刺身で食べれば、もっと効果がアップするように思えるのですが、なぜか、ウナギの刺身は、どこに行っても見かけません。 これはどういうことでしょう。 ★その原因は、ウナギの血液中には、イクチオヘモトキシンという毒素が含まれているからです。 これを大量に摂ると、下痢や血便、嘔吐、発疹、チアノーゼ、呼吸困難などの症状が現れ、場合によっては死に至ることもあるようです。 実際の致死量は100尾以上食べなければならないため、物好きでない限り、死ぬケースはないでしょうが、少量の血液でも、目や口、傷口などに入ると、まぶたが腫れたり、化膿するなどの問題が発生します。 ただ、ウナギの毒は熱に弱く、60度で5分も加熱すれば毒性は完全に失われますので、ウナギは常に加熱した状態で食され、刺身にお目にかかれないということです。 |
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