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ディナーのあと、「お腹いっぱいで、もう食べられない」と笑いながら、スイーツをペロリと平らげる女性がいますが、彼女たちはスイーツを頬張りながら、たいてい「甘い物は別腹」と口にしているものです。 胃袋が二個以上あるわけがないし、医学的には人間の胃はひとつに決まっています。 それでは、どういう理屈でスイーツが簡単に胃にはまってしまうのでしょう。 まず、満腹とは胃が満たされて血糖値が高くなった状態で、逆に空腹は腹が減って血糖値が低くなった状態です。満腹状態にもかかわらず、スイーツを口にできる「別腹」を生み出すカギとなるのが、胃袋の動きを活発にする「オレキシン」というホルモン物質です。 オレキシンは満腹だった胃袋を緩め、新しく食べ物を入れるスペースの「別腹」を作り出すのです。 満腹なのに空腹という錯覚が起きているわけですが、これは脳が食欲をコントロールしているからです。 ★脳が「美味しそうだ」と感知すると、オレキシンが分泌され、胃袋の動きがよくなるという仕組みです。 お腹がいっぱいでも、スーツを食べると幸福感を得られますが、脳はこのよう錯覚して、「別腹」を生み出しているのです。 さて、「甘い物は別腹」は、女性特有の現象のようにいわれていますが、最近、世の中に急増しているのが「スイーツ男子」です。甘い食べ物を好む男性で、彼らにも別腹はあります。 オレキシンは男女に関係なく分泌されるからですが、男性の場合は、幸福感の中でも、とりわけ甘い物に癒しを求めているようです。 本当に甘い物を口にするとリラックス効果が得られるのでしょうか。 実は、甘い物を食べると、「エンドルフィン」という物質が分泌され、気持ちを落ち着かせる効果があると医学的に証明されています。 ただし、肥満の心配もありますので、別腹といってもほどほどが大切です。 |
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