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ティーカップ・プードルなどと、超小型に品種改良されてペット人気を支えるプードルですが、原種は大型の猟犬だったようです。 それも水鳥専門ですから、飼い主の射落とした獲物を拾いに果敢に水中に飛び込むことも多く、それがあの独特の毛を刈り込んだスタイルになった原因です。 長毛の巻き毛が全身を覆い、フワフワしてるのは見た目にはいいですが、水中で泳ぐには邪魔になるのです。 毛には脂分があって水をはじくとはいえ、水中に長時間いては水を含んで体が重くなり、泳ぎにくくなったに違いありません。短くカットしてしまうと冷たい水の中では寒すぎます。 ★というわけで、いちばん寒さから守らなければならない心臓を中心に胸のあたりだけ残して、ほかを短く刈り込むというスタイルが考え出されたのでした。 すると今度は、16世紀に描かれた絵画には、貴婦人に寄り添うようにして描かれることがあり、そしてさらに、婦人のドレス姿に似合うようカットに工夫が凝らされ、現在のようなスタイルが完成したのです。 そのうえで交配による小型化が進み、トイ・プードル、ミニチュア・プードルへの道をたどりました。 今、日本のご婦人の胸に抱かれて高級犬となっても、猟犬だった時代のヘアスタイルだけは、その形になった原因も知らないまま、おしゃれだといわれるようになっています。 |
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