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脇の下に挟もうが、口にくわえようが使い方は自由ですが、水銀体温計に刻まれた目盛りは、どれも42度が上限です。 これはJIS規格で決まっているので、摂氏目盛りを刻んでいる国産のものなら、みな同じです。 それはデジタル体温計でも同じで、もし、お湯のような42度を超えるものにつけたとしたら、エラー表示である「88.8」が出るはずです。水銀体温計で同じようなことをしたら、破裂して壊れます。危険なので絶対にお湯の温度などを計ってはダメです。 なぜ、42度に決まっているのか、その原因は、人間の体を組成しているのがタンパク質だからです。 ★卵が熱を加えると固まるように、人間のタンパク質は42度を超えると固まってしまいますが、それはすなわち、人間の死を意味します。熱を計るというのは、生きている健康体が、発熱という異常を起こしていないかを知る手がかりとするためです。したがって、42度以上の数値は必要ありません。 ですが、本当に体温が42度以上に上がることはないのでしょうか。 人間の体温調節の機能は、脳の視床下部にある体温調節中枢が行っています。生命維持のための新陳代謝などは、体内の酵素の働きによりますが、酵素は一定温度の間でしか安定した活動をすることができません。 そこで、少しでも体温が上がると、調節中枢から体温を下げる指令が出ます。 その指令で、体内の熱が体の表面へ運ばれ、体熱となって発散されたり、汗となって放出されます。 しかし、酵素はタンパク質なので、病気感染などによる発熱であっても、42度を超えて上昇し続けることはありません。 |
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