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民放のテレビ番組でCMはつきものですが、CMの前にMC(司会者)が「続きはCMの後で」と言ったとたん、それほど興味があるわけでもなかったのに、なんとなく気になってチャンネルをそのままにしてしまった経験はありませんか。 それは「ツァイガルニク効果」が働いたからです。 ★これは、未完成なものや何らかの理由で中断されたものは、人間の注意や関心をひきやすいという心理を表す言葉です。 CMがなければそのまま続き見ることができたのに、いいところで中断されてしまったので、心残りが生まれて見ずにはいられなくなってしまったのです。 これはテレビ番組ではよく使われる手法です。あえて未完にすることで人の気持ちをひきつけて継続視聴を促すのはもちろん、CMを見てもらえる可能性が高まるので、民放のテレビ局としてはスポンサー企業に顔が立つからです。 ★成功体験より失敗体験のほうが記憶に残りやすいのも、そのせいです。 片思いで終わってしまった恋が忘れられないのも、途中で挫折してしまった若い頃の夢が忘れられないのも、この「ツァイガルニク効果」が働くからなのです。 また、尾崎豊やマリリン・モンローなど若くして世を去った有名人が、世間の記憶に残りやすいのも同じ理由だと考えられています。 あなたはメールやLINEをしていて相手からの返事が遅いと、「どうしたんだろう?」「やっぱり自分に興味がないのかな」と不安になりませんか? 実は、それも「ツァイガルニク効果」「返事が来ない」という未完成な状態が、人の関心をひきつけてしまうのです。 ですから、相手の関心をよりひきたいのであれば、たまにレスポンスを遅くしてみると効果ありです。 |
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